さとの里

( 秋葉山表参道 サンビキヤ )

フラッシュバック

本日は足元の悪い中ご来店頂きまして
誠にありがとうございました。
秋葉山表参道 山疋屋は4月23日(土)及び4月24日(日)と営業予定です。
4~5月のGWは、店内メンテナンスのため土曜日曜のみの営業となります。
申し訳ございませんが、よろしくお願い申しあげます。
 

 
配膳係です。
 
烏骨鶏プリン お待ちどうさまでした」
「本日、朝、作ったばかりです。」
 
プリンをお客様へお届けする際、時々思い出す事があります。
 
私は静岡県浜松市、いまでいう西区のあたりで幼少期を過ごしました。
とてもデキの悪い子で、たまりかねた保育園の先生が
 
「この子を一週間預からせてください。」
 
と、自分の母に申し出をしたくらいです。
今の世ではありえないくらいの情熱的な先生、保育園。

母は渡りに船、「どうぞ どうぞ」と即答
めでたく、先生宅に一週間のスティとなりました。が、
翌日、涙の帰宅とあいなりました。
 
母は理由を話してくれませんでしたが
幼心に察するところ・・・
 
①玄関を開けて、笑顔で迎えられたことは覚えています。
②お風呂に入ったのも覚えています。
③黄色いトウフに黒い苦いモノがかかったものを頂きました。
③’変な味でしたので、ぐちゃぐちゃにして「いらない」と
 申しました。
④それきり先生とお会いすることはありませんでした。
⑤朝、玄関の風景の後、家の玄関の記憶に飛びます。
 
気になるのは③~③’です。
 
③のブツは先生の「手作りのプリン」ではなかろうか と
 
私はその後プリンを食べたのは多分中学校を超えたころ
幼少期の私は「田舎のサル」
プリンなぞ解るはずがありません。
 
先生の真っすぐな心は
田舎のサルに無残にも折られてしまったのではないのかと
配膳をしながら思うのです。
 

 
真心こめて作った、渾身のプリンを
あろうことか ぐちゃぐちゃ に
しかも一口食べて、「いらない」
 
あれですね
人の皮を被ったケダモノ ですね。
子供とはいえ許されませんね。
 

 
烏骨鶏プリンの味は自信満々なのですが
一口食べて「まずい」と言われたらどうしよう
とか
一口食べて、残されたらどうしよう。
などと
過去の原風景に苛まれながら、思う事があります。
 
あれから月日が過ぎて
過去を思い起こせば、恥と後悔ばかり
人より優れたものも、人に自慢できる事もありませんが
なんとか生きて、こう配膳させていただいております。
 
もし先生がこの記事を読んでいたら
ご来店いただく事ができましたら
この配膳係めに声をかけていただければ幸いです。
烏骨鶏プリンをおごっちゃうかもしれません。
 
ガソリン代やバス代にもなりませんけれども。
 
 
 

烏骨鶏プリンは300円です。
生産者、店長、私めと
傷つきやすいお年頃の作成した「烏骨鶏プリン」
ご来店、オーダーをお待ちしております。